「百年文庫028 岸」
対岸から世の中を見たような三作品 「百年文庫028 岸」ポプラ社 「島守 中勘助」明治四十四年九月二十三日、ひどい吹きぶりのなかを島へわたった。これから「私」の住居となる家は、ほんの雨つゆしのぎになるばかり。周囲の山やま...
対岸から世の中を見たような三作品 「百年文庫028 岸」ポプラ社 「島守 中勘助」明治四十四年九月二十三日、ひどい吹きぶりのなかを島へわたった。これから「私」の住居となる家は、ほんの雨つゆしのぎになるばかり。周囲の山やま...
百花繚乱の相を呈していた、大正期の日本文学 「日本文学100年の名作 第2巻 幸福の持参者」新潮文庫 「島守 中勘助」明治四十四年九月二十三日、ひどい吹きぶりのなかを島へわたった。これから「私」の住居となる家は、ほん...
文豪への挑戦状~日本編 以前取り上げた、中学校2年生に薦めたい、海外の文学8冊。今日は日本文学です。こちらの8冊も何度読んでも読み飽きない、読むたびに新しい発見と感動のある傑作群です。 その1「潮騒」(三島由紀夫) 貧し...
三種の収録本から見えてきた作品の姿 「島守」(中勘助)(「犬 他一篇」)岩波文庫 「島守」(中勘助)(「百年文庫028 岸」)ポプラ社 「島守」(中勘助)(「日本文学100年の名作第2巻」) 新潮文庫 明治四十四年九月二...
いや、読むことはあまりお薦めしませんが 「犬」(中勘助)(「犬 他一篇」) 岩波文庫 回教徒軍の若者に陵辱された娘は、それでもその若者に思いを寄せる。娘の告白を聞いた僧は、嫉妬と色欲に狂い、娘を我が物にしようとする。僧は...
中勘助は一流の教育評論家だ 「銀の匙」(中勘助)小学館文庫 日清戦争が始まり、 周囲は戦争の色が濃くなり 殺伐としてきた。 「私」は先生や級友、兄の 無教養に内心辟易としながら、 一人絵を描いたり 唱歌を歌うことを好んだ...
中勘助は現代っ子に近かった!? 「銀の匙」(中勘助)小学館文庫 病弱だった「私」は、 空気の良い山の手に移り住む。 友達をつくろうともしない 内気な「私」をみかねた伯母は、 一緒に遊んでくれそうな 子どもを見つけ、 何度...